キングダム第851話「全面攻撃」では、ついに開戦の火蓋が切られようとしています。
今回は、秦と趙の激突に向けて、李牧が準備した民の避難、信たち飛信隊の出陣、そして両軍が覚悟を決める“前夜”の姿が緻密に描かれました。
この回は、直接的な戦闘こそ描かれなかったものの、むしろそれが“嵐の前の静けさ”として極めて印象的。
登場人物たちの「心の動き」に焦点を当てることで、戦いの重さと緊張感を浮かび上がらせる秀逸な構成となっていました。
本記事では、851話の内容を詳細に振り返りながら、各キャラクターの内面や戦略、今後の展開予想も交えて考察していきます!
第851話の概要と注目ポイントまとめ
- 李牧は1年前から民の避難準備を進めていた
- 秦軍は複数のルートから同時に侵攻を開始
- 避難経路が混乱するも、李牧の言葉が民の支えに
- 飛信隊はそれぞれの戦場へと分かれて出陣
- 昂と礼の「別れのキス」が切なすぎる…!?
- 信と羌瘣の絆にも注目!
- 李牧と信、互いに「覚悟」を決める!
李牧の深い民想いと緻密な備え
一年がかりの準備に驚愕!
物語は趙国内西部にて、李牧による民の避難から始まります。
実は李牧は、秦の侵攻を1年以上前から予期しており、その間に各地の城主や軍部と連携し、避難先や移動ルートを事前に周知していたのです。
この準備の徹底ぶりがまさに「王の器」ともいえるほどで、李牧がいかに民を第一に考えているかが浮き彫りになります。
「誰一人、戦に巻き込ませない」
この信念のもとに動いていた李牧の姿は、軍師というよりも、国家を守る“真の指導者”として描かれており、強く印象に残ります。
秦の多方面侵攻で避難混乱!しかし…
とはいえ、秦軍は李牧の想像をも超える“多方面からの全面攻撃”を仕掛けます。
これにより、予定していた避難ルートの多くが使用できなくなり、現場は混乱を極めました。
しかし、ここで李牧の言葉が生きてきます。
彼は半年前、実際に村を訪れ、民たち一人一人に「家を離れることになるかもしれないが、必ず取り返す。絶対に諦めるな」と直接語りかけていたのです。
「秦軍は必ず撃退する。みんなが家に帰れるように、必ずそうする」
この言葉を胸に刻んだ民は、混乱の中でも信じて前へ進み続けました。
ただ戦を描くだけでなく、“命を守る戦略”と“信頼で結ばれた民”を描くことで、キングダムが戦争漫画でありながらヒューマンドラマとしても秀逸であることを証明しています。
邯鄲の公孫龍と郭開の対比
王都・邯鄲では、公孫龍が各地からの報告を注視しています。
李牧派の筆頭である彼は、「本営が邯鄲である以上、情報を追うのは当然」と語り、国全体の行方を見据えていることを示します。
一方、郭開はその姿勢に不満げな表情を浮かべており、相変わらず“私利私欲の象徴”のような存在感を放っています。
✅ 公孫龍:国のために動く
❌ 郭開:権力を守るために動く
この対比構造は、今後の政治ドラマへの布石とも読めますね。
飛信隊、決戦の地へ向かう
信と羌瘣の分かれと“冗談まじりの告白”?
いよいよ秦軍が戦地へ向けて出陣!
飛信隊もそれぞれの部隊が分かれ、戦場へと進軍を開始します。
信と羌瘣のやり取りは、その中でも特に印象深いものでした。
「今回は別々の戦いになるかもしれんぞ」
「軍が大きくなった証。仕方ないさ」
離れ離れになる寂しさと、それでも前を向く決意。
そして信の「勝ったらアレしてくれよな(冗談)」に対して、羌瘣が「いいよ」と静かに応じる場面には、二人の特別な絆が見て取れます。
この「いいよ」にはいろんな意味が含まれていそうで、ファンとしては妄想が止まりません!
昂と礼の“キスのまじない”が切ない
本話最大のサプライズは、昂と礼の“キスシーン”。
礼は「勝利のまじない」と笑っていましたが、その実「絶対に生きて帰ってきてほしい」という深い想いが込められていました。
昂もまた「絶対にまた会おう」と誓っており、このやり取りは、読者に“命のやりとり”が始まる戦の現実を突きつけてきます。
🔥 昂と礼の関係性に急展開!?
🔥 死亡フラグではなく生還フラグであってほしい!
信の決意、李牧の覚悟
信は斥候からの情報を受け、自身の持ち場へ進軍を開始。
空を見上げながら、
「いよいよだな…行くぞ李牧。お前の首は俺が取る!」
と誓いを立てました。
これに対する李牧もまた、各地から届く戦況報告をもとに全体を俯瞰し、冷静に状況を掌握。
「開戦の号令は私がかけます」
と語るその表情には、絶対的な覚悟が宿っていました。
まさに両雄、運命の対峙直前!
物語は“前哨戦”から“総力戦”へ
この第851話は、まさに“全面戦争の始まりの1秒前”を描いたエピソードです。
民、軍、将、国、それぞれの「覚悟」が交差し、開戦の緊張がピークを迎えています。
ここから先は間違いなく大規模な流血戦になるでしょう。
✅ 民の安全は確保されるのか?
✅ 信と李牧、どちらが戦場を制するのか?
✅ 礼と昂の約束の行方は?
✅ 羌瘣と信の関係は戦いの中でどうなる?
第852話の展開予想
次回以降の展開として、以下の可能性が考えられます。
① 趙軍側の迎撃態勢が明らかに?
李牧の策がいよいよ発動か?
おそらく852話では、秦軍の各方面に対して、趙軍の迎撃部隊が登場すると思われます。
ここで「どの将がどこに配置されたか」が鍵になります。
- 龐煖に匹敵する新キャラ登場?
- 公孫龍の部隊がどこで展開?
- 李牧の“罠”が早くも炸裂?
② 飛信隊 vs 強敵、早くも交戦!?
信が最初にぶつかるのは誰か?
羌瘣との別行動によって、信の隊には“特定の敵将”がぶつけられる可能性も!
ここは熱い一騎打ち展開が予想されます。
③ 王都邯鄲の政治パート進行か?
郭開による裏工作や、王都での内乱の火種が見える展開もあるかもしれません。
公孫龍 vs 郭開の構図が明確化されれば、戦場と政局の二重構造で物語はさらに面白くなるでしょう。
総評:まさに“戦の始まり”を描いた神回
キングダム第851話「全面攻撃」は、戦闘が描かれないにも関わらず、緊張感・ドラマ性・戦略性がすべて詰まった超重要回でした。
- 民の避難 → 李牧の人間性を描く
- 信・羌瘣・昂・礼 → 兵士の絆を描く
- 邯鄲パート → 政局の伏線を張る
- 戦の幕開け → 王道の熱さを描く
この“静かな神回”があるからこそ、次回から始まる本格的な戦いに重みと深みが生まれるのです。