ついに鳴ってしまった東龍の鐘!長き歴史に幕を閉じる事を選んだ王安王と寧姫の決断は、はたして新鄭を救う事が出来るのか?
そしてその決断に反旗を翻す韓の兵士達!多くの血が流れ散った命に報いる為に取った行動とは?またしても無駄な血が流されてしまうのか!韓国滅亡の瀬戸際、ついに東龍の鐘が鳴り響きました。王安王と寧姫が選んだのは、戦いを終わらせるための無血開城という道です。民を守るため、自らの誇りを犠牲にする覚悟。
秦軍、そして韓国の兵士たちの間に動揺が広がる中、騰は静かに進軍を開始します。新鄭の命運を懸けた戦いは、ついに新たな局面を迎えました。
東龍の鐘が鳴る!無血開城への決断
王安王と寧姫、苦渋の決断
王安王と寧姫の手によって打ち鳴らされた東龍の鐘。その重く沈痛な音が、新鄭の空に響き渡ります。国の終焉を告げるその音は、韓国に生きるすべての者たちの心に重くのしかかりました。城門を守る張印も、鐘の意味を理解し、目に涙を浮かべながら降伏を命じます。民の命を守るために、国の誇りを捨てる。その苦渋に満ちた決断の重さは、誰しもが息を飲むほどでした。騰もまた、静かに目を閉じ、王と姫の覚悟を受け止めたのです。
降伏の宣言と秦軍の動き
張印の宣言を聞いた騰は、深く瞳を閉じました。王安王の覚悟と寧姫の涙、すべてを受け止めるかのように。無血開城──。その申し出を騰は受け入れ、慎重に進軍の準備を整えます。秦軍内部では「これは罠ではないか」という声も上がりますが、騰は信じました。王の名にかけて、そして寧姫の決意にかけて。録嗚未と隆国にも伝令が走り、秦軍はついに新鄭への入城を開始します。
騰、命懸けの入城──無血開城への道
城内に広がる混乱と安堵
新鄭の内部は、混乱と恐怖に包まれていました。誰もが、この結末を予想していなかったのです。朝廷では怒号が飛び交い、夏侯龍は狂気をはらんだ目で怒りを爆発させました。報せを持ってきた文官に対し、問答無用で刃を向ける様は、まるで獣のようでした。
一方で騰は、城内を静かに歩みます。降伏を促し、無血での開城を成功させるために。武器を持ったまま立ちすくむ兵士たち。誰もが迷い、不安に揺れていました。それでも張印の言葉に耳を傾け、武器を置く若者たちが現れ始めます。小さな安堵の波が、城内に広がり始めたのです。
反発する兵士たちと張印の説得
しかし、すべての兵士が従うわけではありませんでした。「俺たちの仲間は、何のために死んだんだ!」若き兵士の叫びが、城壁にこだまします。その悲痛な叫びに、張印は静かに答えました。「母の元へ帰れ。お前たちには未来があるのだ。」その言葉に心を揺さぶられた兵士たちは、次第に手にした武器を地に置きます。未来を託された彼らの背中を、張印は静かに見送っていました。それは、戦うよりもはるかに勇気がいる選択だったのです。
洛亜完、徹底抗戦の意思
降伏を拒絶する洛亜完軍
しかし、西壁では別の光景が広がっていました。洛亜完率いる兵士たちは、決して降伏を受け入れようとはしませんでした。英呈平原、東砂平原──幾多の戦いで散っていった仲間たちの無念。その想いを背負う彼らにとって、降伏は裏切り以外の何物でもなかったのです。「死んだ仲間たちのために、最後まで戦う!」その叫びは、まるで天に向かって誓うかのように力強く、新鄭の空に響き渡りました。
騰と洛亜完、三度目の対峙
そして、運命に導かれるように騰と洛亜完は再び向き合います。互いに譲れぬ信念を胸に、静かに睨み合う二人。騰は民を守り、洛亜完は仲間の誇りを守ろうとしていました。どちらも間違ってはいない。しかし、どちらかが退かねばならない。新鄭の未来を懸けた、静かな戦火の幕が、今まさに上がろうとしています。
まとめ
✅ 東龍の鐘が鳴り、韓国は無血開城を決断
✅ 騰が命懸けで新鄭に入城、混乱を鎮圧へ
✅ しかし洛亜完は降伏拒否、最後の戦いへ
民を守るために国を手放した決断。
誇りを捨てられない者たちの叫び。
新鄭の未来を懸けた最後の対話に、すべてが託されたのです。
次回の話にも注目です!