ついに趙完全攻略戦、開始！全戦場で火蓋が切られました！！！
秦趙国境線沿いの広大な戦域で、若き三将から六将まで、秦の全主戦力が趙の精鋭と一斉に激突しましたね！
蒙恬は自軍の持ち場が邯鄲への最短ルートにあることから、楽華軍こそがこの大戦の「主攻」になると自覚し、先制攻撃を開始します！
そして各戦場では、王翦対司馬尚、楊端和対舜水樹・馬南慈など、運命を懸けた激しい戦いが始まります。
史上最大の広域戦！
咸陽・魏・楚といった各国がこの戦いをどう見ているのか？
戦いの行方を左右する李牧の守りの強さ！開戦初日から戦局が揺らぐという波乱の予感！！
中華の未来を懸けた、歴史的な戦いの始まりを見逃すな！！！
ついに始まる！秦趙全面戦争の幕開け
蒙恬の自覚、そして「主攻」としての重責
紀元前229年――ついに秦と趙の最終戦争、いわゆる”趙完全攻略戦”が本格的に始まりました。第854話『一斉開戦』では、その開幕の瞬間を、若き天才将・蒙恬の視点を軸に描いています。
邯鄲への最短ルートという地理的優位を得た楽華軍は、戦略上もっとも重要な位置を占めており、蒙恬自身もそれを自覚しています。彼は対峙する趙軍の気配を「雄々しさはないが、士気は高い」と見抜き、楽華軍と同様の柔らかい軍勢であることに警戒心を示します。まさに、彼の洞察力と戦略眼の冴えが光るシーンです。
開戦の号令とともに動き出す秦軍
右翼の愛閃軍、左翼の陸仙軍から準備完了の報が届くと、蒙恬は即座に決断します。「楽華軍、第一陣突撃開始だ！」と告げるその姿には、若き将軍としての迷いのなさと、主導権を自ら握る覚悟が表れています。
この突撃命令が号砲となり、風現平野において秦軍と趙軍が激突。馬風慈と骨珉伯の連合軍が迎え撃ち、激しい攻防戦が始まりました。この時点で蒙恬は確信しています――楽華軍がこの戦の「主攻」になることを。
これは、単なる局地戦ではなく、秦趙戦の行方を左右する重大な局面なのです。
一斉開戦という未曾有の戦略
蒙恬の突撃を皮切りに、秦趙国境線に沿って、広大な各戦場で一斉に戦いが始まります。
- 龍慶平原：王賁率いる玉鳳軍 vs 霊咒公軍
- 弁狼平原：録嗚未軍 vs 顔聚軍
- 歴馬平原：王翦軍 vs 司馬尚軍
- 獄砂平原：羌瘣軍 vs 紀彗軍
- 武南平原：楊端和軍 vs 舜水樹・馬南慈連合軍
この全戦場で同時に開戦するという戦略は、これまでのキングダムの歴史においても前代未聞。昌文君が「正に全面戦争」と表現した通り、秦の本気と未来を懸けた大攻勢の幕開けなのです。
各軍が“主攻”になりうる秦の総合力
政から「主攻はどの軍か？」と尋ねられた昌平君は、「今回はすべての軍が主攻にも助攻にもなり得る」と返します。これは、王翦・楊端和といった六大将軍クラスに加え、信・蒙恬・王賁といった若き将軍たちが揃い、それぞれが独立して戦局を動かせる力を持っているからこそ成り立つ戦略です。
まさに秦軍の“柔と剛”の集大成。その強さが、李牧にとって最も厄介な脅威となるのは間違いありません。
各国が見つめる戦況と、中華全土の緊張感
魏の呉鳳明による冷静な戦況分析
この秦趙戦争の勃発は、中華全土に衝撃を与えました。魏の宰相・月華広が情報を伝えると、呉鳳明は即座に戦況を分析。
- 秦軍：総勢44万
- 趙軍：約40万
- さらに北部（番吾・宜安）から援軍が来ればバランスは拮抗
しかし、彼は「秦の若き三将――王賁・蒙恬・李信はすでに六将に匹敵する力を持つ」と評価し、軍容では秦が一歩リードしているとの見解を示します。
楚・媧燐が見据える“漁夫の利”
一方、楚の媧燐はこの戦いを静観しつつ、楚軍が“漁夫の利”を狙う機会だと見ています。
「両軍が疲弊したら、北上して両国を滅ぼす道もある」
と、口にするその様子は不敵そのもの。李園が焦る中、媧燐は冷静さを保ちながら、項翼・白麗軍の北上を焦らず指示。彼女の視線は、秦趙戦の先――中華統一の座に向いています。
李牧の存在が示す戦局の不確定要素
呉鳳明も媧燐も、秦軍優勢を口にする一方で、二人とも「李牧」の存在を警戒しています。
媧燐曰く：
「趙には趙で、ちょっとした軍容の差なんか覆しちまう男がいる」
李牧は、ただの守備型名将ではありません。その布石の巧妙さ、戦術の引き出し、何より“読めない一手”があるからこそ、秦にとって最大の脅威なのです。
開戦初日の波乱！フィゴ王ダントの咆哮
山の民、死王のために咆哮す
楊端和率いる山の民もまた、舜水樹・馬南慈という強敵と対峙し、獄砂平原で激突しています。
この戦場で最も目立ったのは、山の王・フィゴ王ダント。
「死王」楊端和への愛と忠誠を胸に、彼は驚異的な突破力で趙軍を蹴散らします。その姿はまるで突風のごとく、趙軍第一陣はたった数刻で崩壊寸前に追い込まれました。
趙兵たちは狼狽し、「まだ始まったばかりだぞ!?」と叫びます。これは、山の民の戦闘力、そしてフィゴ王の個としての破壊力が、趙軍の想定を完全に超えていた証左です。
弓使いの伏兵、李牧の“罠”か
しかし、このまま押し切れるほど戦場は甘くありません。
趙軍の背後から、不穏な気配を纏った弓使いが登場。彼の存在は、趙軍が秘密裏に用意していた“切り札”である可能性が高く、山の民の快進撃を止める転換点となるかもしれません。
李牧の戦術の特徴は、こうした隠し玉を序盤ではなく”ここぞ”というタイミングで投入すること。次回855話では、この弓使いが一気に戦況を変える展開も考えられます。
読者としては、この弓使いの正体、そしてフィゴ王との激突に注目が集まることでしょう。
854話の総括と855話への展望
854話が描いた“同時多発的激突”の意義
この回の最大のポイントは、なんといっても”全戦場同時開戦”という戦術。これは戦国時代でも極めて稀な手法であり、秦軍の総合力と意思統一があってこそ実現した戦略です。
蒙恬が主攻の自覚を持ち、楽華軍が先陣を切ったことで、戦線の流動化が起き、李牧の読みを狂わせる結果につながります。さらに、各戦場で異なる戦術が展開され、まさに「多面作戦」が繰り広げられている状況。
次回展開予想：李牧の逆襲が始まる？
- フィゴ王 vs 弓使い：山の民の勢いに待ったをかける存在
- 李牧の新たな布陣：司馬尚軍や、番吾の動きもそろそろ描かれるか
- 信・王賁の描写：次回以降、彼らの戦線にも大きな動きが出る？
さらに、羌瘣や録嗚未といった脇を固める軍の活躍も見逃せません。
📝まとめ：歴史が動き出す854話、そして“嵐”の855話へ
キングダム第854話『一斉開戦』は、これまでの物語とは一線を画すスケールで描かれた歴史的エピソードでした。秦軍の全主力が出揃い、趙の精鋭たちと一斉に火蓋を切ったことで、中華の未来を懸けた最大の戦がついに始まりました。
蒙恬の「主攻」としての覚悟、各戦場の同時開戦という異例の戦略、そして中華全土を巻き込む緊張感。
そこに李牧の影が忍び寄り、楚・魏といった他国が様子を伺う“乱世のうねり”が生まれつつあります。
次回855話では、戦況がさらに激化することは間違いなく、特に弓使いの動向は戦局に大きな転換点をもたらす可能性があります。
果たして、秦軍の総合力は趙軍の守りを突破できるのか？
それとも李牧の“罠”が、再び歴史を変えるのか――？
来週も目が離せません！
