“少年のアビス”は、2020年13号から2024年34号まで週刊ヤングジャンプで連載され、4年以上続いた本作品が遂に2024年7月25日に最終回を迎えました。
「次にくるマンガ大賞2021 コミックス部門」で11位を獲得し、2022年7月時点で累計発行部数は100万部を突破するほどの人気ぶり。
また、毎日放送のドラマ特区枠にてテレビドラマ化され、2022年9月2日から10月21日まで放送もされていました。
まるでヒット作品のように思える“少年のアビス”ですが、一部では打ち切りだという噂が囁かれているようです。
“少年のアビス”は本当に打ち切りになってしまったのか、なぜ打ち切りと言われているのかを本記事ではご紹介していきたいと思います。
「少年のアビス」作品情報
作品名 | 少年のアビス |
---|---|
作者 | 峰浪りょう |
連載雑誌 | 週刊ヤングジャンプ |
出版社 | 集英社 |
~作品紹介~
何もない町、変わるはずもない日々の中で、高校生の黒瀬令児(くろせれいじ)は、“ただ”生きていた。家族、将来の夢、幼馴染。そのどれもが彼をこの町に縛り付けている。このまま“ただ”生きていく、そう思っていた。彼女に出会うまでは――。生きることに希望はあるのか。この先に光はあるのか。“今”を映し出すワールドエンド・ボーイ・ミーツ・ガール、開幕――。
「少年のアビス」第一巻より引用
「少年のアビス」(しょうねんのアビス)は、峰浪りょう先生によって描かれた作品です。
物語は、地方の町で平凡な日常を送る高校生・黒瀬令児(くろせ れいじ)を中心に展開されます。彼は自分の未来に閉塞感を抱きながら、家族の問題や学校生活、恋愛などに悩みを抱えています。
ある日、彼は地元のコンビニで、かつて一世を風靡した女性アイドル・青江ナギ(あおえ ナギ)と出会うのですが、彼女との出会いをきっかけに、令児の生活は大きく変わり、様々な人間関係や心の闇が浮き彫りになっていきます。
作品全体は「生と死」、「逃避」、「愛と執着」といったテーマが絡み合っており、登場人物たちの心の葛藤や人間関係がリアルかつダークに描かれています。
作品は、現代の地方都市における若者の悩みや、生きづらさといった社会問題を鋭く描いており、重厚なストーリーが読者を引き込んでいくのが特徴です。
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「少年のアビス」は打ち切りした?
“少年のアビス”は、最終巻となる第18巻が2024年10月18日に発売予定となっています。
週刊ヤングジャンプでは既に完結していますが、10月18日に発売される単行本の最終巻では大幅に加筆予定という作者からのコメントもありました。
なお、本作品は打ち切りとなって物語が終わった訳ではないようです。
2024年1月1日に投稿された“少年のアビス”の公式Xでは、「今年は完結の年になります。どうぞ最後までよろしくお願いいたします」というコメントが投稿されました。
作者である峰浪りょう先生の計画通りに、最終回を迎えて完結することが分かります。
「少年のアビス」が打ち切りしたと言われている理由
- ①同じ展開が何度も繰り返されているため
- ②物語の展開がゆっくりすぎるため
- ③伏線が回収されることなく完結したため
“少年のアビス”が打ち切りしたと言われている理由は、主に上記3つになります。
1つずつ解説していきますので、早速見ていきましょう。
①同じ展開が何度も繰り返されているため
“少年のアビス”は、何もない地方の町で主人公の黒瀬令児と看護助手の母、引きこもりの兄と認知症の祖母の4人で暮らす、スーサイドラブストーリーです。
物語の序盤には、主人公の黒瀬令児が好きなアイドルグループ「アクリル」のメンバーの青江ナギと出会います。
黒瀬令児は青江ナギと親しくなった後、彼女は町の自殺の名所である「情死ヶ淵」で「私たちも今から心中しようか」と持ちかけ、自殺未遂となる展開が起こります。
それぞれの登場人物の絶望的な心情が描かれ、初めの頃は読者もドキドキハラハラする展開に引き込まれることで緊張感を感じていたようです。
しかし、結局は未遂で終わり、またしばらく読み進めていくと、再び自殺未遂の展開が待っているのです。
この繰り返しが読者には「またか」「いつも同じパターン」「もう飽きた」などマイナスな印象を与えてしまいました。
展開がマンネリ化していることで読者からの不満も募り、「打ち切り確定」「打ち切りになってもおかしくない」などの意見が出てしまい、打ち切りという噂へと繋がってしまっているようでした。
もう少し物語に大きな進展や急展開があると、そこまで否定的な声も多くはなかったのかもしれません。
②物語の展開がゆっくりすぎるため
“少年のアビス”は、全体を通して起伏の少ないストーリーであり、尚且つ終始負の展開だと感じた人は多くいました。
また登場人物のバックストーリーやそれぞれの思いなどが1話ごとに丁寧に描かれていることで、物語が新たな展開になるまでの時間が非常に長いと感じる人もいました。
特にメインキャラクターである主人公の行動や気持ちの変化等が少しずつしか進んでいかないことから、「じれったい」「遅すぎる」「早く進んでほしい」などの意見も上がりました。
“少年のアビス”の世界観をじっくりと感じたい人にとっては良いかもしれません。
しかし、テンポよく漫画を読みたい人にはマイナスとなり、「打ち切りになっても仕方ない」と感じてしまったのでしょう。
③伏線が回収されることなく完結したため
読者が最も驚いたことといえば、“少年のアビス”が長い間連載が続いてきた中で、これまで積み重ねてきた伏線が全て回収されることなく最終回を迎えたことでした。
そのため、多くの謎が解決しておらず、スッキリしない状況で連載が最終回を迎えてしまったことに、「まさか打ち切りだったの?」と打ち切りだと勘違いする人も続出したようです。
「打ち切りになったから、描きたいシーンも描ききれなかったのか」と納得の声もありました。
なお、読者にとってずっと気になっていた場面が描かれなかったことに不満の声は相次ぎました。
また様々な問題を抱えてきたそれぞれの登場人物たちが、最終的にはどのような選択をしたのかがはっきりと描かれずに終わってしまったことに「あまりにも唐突すぎる」という声もあります。
唐突な終わり方からも打ち切りだと感じた人は多くいたようです。
「少年のアビス」の作品評価
『少年のアビス』は、峰浪りょうによるダークで繊細な青春漫画で、その内容の重さや独特の雰囲気が話題を呼んでいます。
物語は、地方の町に住む高校生・黒瀬令児が抱える鬱屈や、彼を取り巻く大人たちの歪んだ愛憎関係を描いており、そのテーマの深さとリアリティから多くの読者の関心を引いています。
そんな少年のアビスという作品は、いったいどのような評価を受けているのか。以下は読者の感想や評判をまとめたものです。
重く心に刺さるストーリー
『少年のアビス』は、地方の閉塞感や思春期の葛藤をリアルに描いており、その重たいテーマが読者の心を大きく揺さぶります。
主人公・黒瀬令児は、母親の過剰な期待や、故郷から抜け出せないことへの焦燥感を抱えており、その絶望的な状況に読者も共感や痛みを感じるという感想が多いです。
「息苦しくなるほどリアルで重い」「心の奥に深く刺さるストーリー」といった意見が多く見られ、作品を読んで感情的に揺さぶられた読者が多いです。
地方の閉塞感や鬱屈のリアルさ
作品全体で描かれる地方の町の閉塞感がリアルで、地方出身の読者からは特に共感を呼んでいます。
主人公の令児や彼の周囲の大人たちが抱える「地方から抜け出せない」「逃げ場のない現実」という状況は、地方に住む若者たちにとって身近なものであり、作品の描写が「生々しくてリアル」「逃げ場のない現実がつらい」といった感想を生んでいます。
この地方独特の空気感が、作品の中で強い現実感や絶望感を増幅させており、「この閉塞感が作品全体に漂っているのが好き」という意見もあります。
キャラクターの心の闇と関係性の歪み
キャラクターたちの抱える「闇」や、人間関係の歪みが作品の特徴であり、登場人物それぞれが心に深い悩みや闇を抱えていることから、物語が重厚かつ緊張感のあるものになっています。
例えば、ヒロインの柴沢由里は自殺願望を持つアイドルであり、彼女の闇に引きずられるようにして令児も絶望の中へと巻き込まれていきます。
読者からは「キャラクターが全員何かしらの闇を抱えていて目が離せない」「キャラ同士の歪んだ関係性が興味深い」といった感想が多く、心理描写の奥深さが評価されています。
一方で、この重たいテーマゆえに「全員が問題を抱えていて読んでいてしんどい」と感じる読者もいます。
エロティックでセンシティブな表現
作品の中にはエロティックでセンシティブな描写が多く見られます。性的な描写や過激なシーンが物語の緊張感や危うさを高めており、「登場キャラクターの危うい関係や性的描写が生々しくてエモい」という感想が寄せられています。
しかし、こうした表現が苦手な読者も多く、「性的なシーンが多すぎる」「刺激的すぎて読むのがつらい」といった意見も見られます。
全体的に作品の雰囲気はダークでエロスを感じさせるものが多く、そのセンシティブな部分が作品の大きな魅力であり、読者を引き付ける要素となっています。
絵の美しさと独特の雰囲気
峰浪りょう先生の繊細で美しい作画も、作品の魅力の一つとされています。キャラクターの表情や感情の描写が細かく丁寧に描かれており、繊細なタッチが物語の儚さや切なさを際立たせています。
「絵が綺麗で、キャラの感情が伝わってくる」「風景の描写も細かくて美しい」といった感想が多く、作画が作品全体の雰囲気やテーマにマッチしている点が高く評価されています。
また、場面ごとの空気感や陰影の使い方が巧みで、地方の田舎の風景や夜の静けさ、物語の儚い雰囲気を引き立てています。
予想外の展開とスリル感
物語の展開が予想外で、次に何が起こるか分からないスリルが読者を惹きつけています。
キャラクターたちの歪んだ関係性や、それぞれが抱える闇がどのように展開していくのかが読者の興味を引き、「続きが気になって一気読みしてしまう」「予測不能な展開にハラハラする」といった声が多く寄せられています。
また、物語がシリアスで緊迫感のあるものの、その中で時折現れる予想外の出来事が作品全体のテンポを引き締めており、ストーリーに厚みを持たせています。
生きづらさや死生観への共感
本作は、生きづらさや死生観に対する描写が多く、主人公たちが「生きる意味」や「死」に直面しながら物語が進みます。
読者からは、「生きるのがつらいと感じるキャラたちに共感する」「現代の若者の孤独や不安を描いていて刺さる」といった意見があり、特に同世代の若者からの共感が強いようです。
また、令児や周囲のキャラクターが「生きることの重み」や「人との関係に悩む様子」が丁寧に描かれており、読者はそれらの心情に引き込まれ、共感を持って物語を読むようです。
まとめ
本記事では、「少年のアビス」の打ち切り情報についてまとめました。完結にまとめると、「少年のアビス」は2024年10月18日に発売される単行本が最終巻となりますが、打ち切りで完結したわけではありません。
さすがに人気漫画なだけあって、完結の告知がされた時には大きな話題となり、その影響で打ち切りの噂が流れてしまったようです。
そんな『少年のアビス』は、地方の閉塞感や若者の生きづらさ、心の闇など、重くリアルなテーマを描いた作品であり、そのシリアスなストーリーやキャラクターの心理描写が高く評価されています。
一方で、作品全体に漂うダークでセンシティブな雰囲気やエロティックな描写、鬱屈としたキャラクターの関係性から「読むのがつらい」「暗すぎる」といった意見も見られます。
しかし、だからこそその独特の雰囲気や重さに引き込まれ、感情を大きく揺さぶられる読者が多く、読んでいて心に残る作品と評されています。
青春漫画としての王道とは違った、心の闇と生きることの重みを深く掘り下げた作品であるため、重いテーマを楽しみたい読者や、繊細な心理描写を求める読者にはぜひおすすめしたい作品です。