『BORUTO -TWO BLUE VORTEX-』最新第23話では、十羅との激闘の中でボルトの進化が垣間見え、何よりカワキの登場が物語を大きく揺らしました。兄弟としての絆が交差する中、木ノ葉丸の心にも変化が見え、ミツキもまた静かに信頼を芽吹かせ始めています。それぞれの想いが交錯する中、「カーマ」の発動が示唆されるなど、次の展開を期待せずにはいられない回となりました。本記事では、23話の注目ポイントを5つの切り口から深掘りしていきます。
「クソ兄弟」と呼びながら――カワキの再登場が告げる兄弟の絆

「おい…クソ兄弟」――言葉に滲む兄弟としての情
ボルトと対峙したカワキの第一声が「クソ兄弟」であったことに、思わず心が揺さぶられました。この言葉には軽い悪態以上の意味があり、未だ兄弟としてボルトを想っている彼の情がにじんでいます。
敵ではなく“隣”に立つ者としての登場
これまで敵対していたはずのカワキが、戦場に現れたその姿は、ボルトに剣を向けるものではなく“並び立つ”者としてのもの。これが、二人が再び背中を預ける時の始まりになるかもしれません。
登場のタイミングが生む“共鳴”の期待
カワキの出現タイミングは、ボルトが追い詰められた直後。これは、かつて一緒にいた頃のように“共鳴”が再び起きることを示唆しており、次の進化へのフラグとも受け取れる展開です。
ボルトの戦い方と着実な成長
紫電を活かした接近戦での変化と工夫
今回、ボルトは「紫電」を使用し、これまでとは一線を画す戦い方を見せました。雷遁のスピードと切れ味を活かして、十羅の足元を狙う冷静な判断が光りました。単なる力押しではなく、“どうすれば勝てるか”を瞬時に考えて行動できるようになった点に、彼の戦闘センスの進化が見てとれます。特に飛雷神との組み合わせにより、ヒット&アウェイ戦術が洗練された印象でした。
十羅の圧に屈しない胆力――恐怖を力に変える精神力
人神樹のリーダー格・十羅との戦闘は、過去最大級の脅威だったにもかかわらず、ボルトは一歩も引かずに対峙しました。肉体的な成長だけでなく、精神的にも“負けない”という意志が強く根付いているように感じられます。圧倒的なパワーの差を前にしても冷静さを保ち、何かを守るために戦う姿勢は、かつての少年時代から大きく変わったポイントです。
渦彦未使用にしてなお立ち回れる“地力”の証明
今回の話では「渦彦」は使用されなかったものの、それを差し引いても十分に戦えていたことが印象的でした。飛雷神や紫電など、複数の術を駆使しながら十羅と渡り合ったことは、彼自身の“地力”が格段に上がっている証拠と言えます。これは、万が一渦彦が封じられても戦える“引き出しの多さ”を意味し、今後の展開でも大きな武器となるでしょう。
今のボルトはどこまで強いのか?そしてジュラの強さとは?
多彩な術と戦術眼が示す“地力”の高さ
ボルトは紫電や飛雷神の術を組み合わせ、十羅の足を狙うなど、戦術的な柔軟さが目立つようになりました。単なるパワー勝負ではなく、「どう戦うか」を瞬時に判断して動ける高い戦闘センスを身につけており、これは彼の“地力の成長”を象徴しています。
渦彦なしでも通用する強さ=“戦える素地”
渦彦が封じられた状況でも、飛雷神や紫電を駆使して十羅に粘り強く抗えたことは、ボルトの実力が完全に次のステージへ達した証です。環境が不利でも十分に戦える選択肢を持っている点は、今後の戦いにおいて重要な強みとなるでしょう。
ジュラの尾獣級パワー+知性という“真の脅威”
一方でジュラは、尾獣玉に似た原理で渦彦を解析・消滅させる適応力と、圧倒的なパワーを併せ持つ存在です。村上忍びすらを凌ぐと言われるその力は、ボルトの成長を遥かに超える“敵としての格”を持っていることを証明しています。
ボルトは今のナルトを超えたのか?新世代の実力に迫る
現在のナルトは“九喇嘛”を失い戦闘不能に近い状態
ナルトはかつて最強の忍として名を馳せましたが、現在は九喇嘛を喪失し、仙人モードやチャクラ量も激減。全盛期の彼と比べると、その力は封じられたに等しく、実戦から遠ざかっています。そのため、「今」の比較で言えば、ボルトが上回る可能性が非常に高いです。
ボルトは時空間術・紫電・新技「渦彦」を操る異能の忍
ボルトは飛雷神や紫電、新螺旋丸「渦彦」といった多彩な術を扱い、戦闘スタイルの幅広さで新世代の忍を体現しています。カーマによる反射神経や再生力も加わり、総合的な“スペック”では既に父を凌駕していると見る声も少なくありません。
それでも届かぬ“全盛期ナルト”の壁
ただし、全盛期のナルト――六道仙人モードや完全体九喇嘛を宿していた頃の力は、あまりにも規格外でした。影分身を駆使した多対多戦闘や自然エネルギーの扱いなど、忍の枠を超えた力を持っていたことを考えると、現時点のボルトが超えたとは断言できないでしょう。
リミッター解除――“完全体カワキ”はどれほど強いのか?
アマドの制御を超えた力、“破壊の申し子”としての完成
カワキはアマドによって植え付けられたリミッターを解除されたことで、本来の「大筒木の器」としての力を完全に解放。飛行能力、センサージャミング、重力操作など、通常の忍びでは測れない異次元の戦闘力を得たとされます。忍の枠を逸脱した“兵器”としての完成形が、ここにあります。
肉体強度と再生能力は神樹並み、精神面の成長も進行中
リミッター解除による肉体の進化だけでなく、戦闘時の思考力や判断力も強化されている様子。ナルトを手にかけるほどの決意を固めた経験が、カワキの“迷いなき戦闘スタイル”に深みを与えています。防御も再生も万全であり、十羅すらも一撃で屠る可能性すら浮上します。
ボルトとの“並び立つ存在”としての位置づけが明確に
最新話では、カワキがついにボルトの戦いの現場に現れました。「おい…クソ兄弟」というセリフには、再会と覚悟が滲んでいます。この瞬間、ボルトとカワキが“対等”な力を手にした存在であることが暗に示されました。これからの物語は、ふたりが並び立つ時代へと加速していくでしょう。
まとめ
第23話で描かれたのは、単なる戦いではなく、“再び並び立つための序章”でした。
ボルトは十羅との戦いで限界を迎えつつも、新たな進化の兆し――カーマの解放や螺旋丸の深化を予感させました。これまで積み重ねてきた訓練や仲間への想いが、「未来を変える力」へと形を変えつつあります。
そして、リミッターを解除したカワキの登場が物語の重心を大きく動かしました。
「おい…クソ兄弟」――その一言に、兄弟としての情や決意が滲み出ており、再びボルトとカワキが“並び立つ未来”を感じさせてくれます。
木ノ葉丸もまた、裏切り者として認識していたはずのボルトに対し、言動から違和感と信頼の芽を感じ取り始めています。偽りの記憶に支配された世界の中で、真実に気づき始めた一人ひとりの心が、「全能」の術に風穴を開ける力になるはずです。
ボルトとカワキが再び揃った今、物語は“激変”のフェーズへと突入します。
覚醒、共闘、そして未来の選択――
次章からのBORUTOも、見逃せません。
