「デビルマン」が何やらひどいと言われているのですが、なぜ「ひどい」と言われているのか気になっている人が多いみたい。
そこで本記事では、「デビルマン」がひどいと言われている理由について、詳しく解説していきます。
漫画「デビルマン」の作品情報
作品名 | デビルマン |
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作者 | 永井豪 |
巻数 | 全5巻 |
連載雑誌 | 週刊少年マガジン |
連載期間 | 1972年25号 – 1973年27号 |
~作品紹介~
地球の先住民族、デーモン族の存在を知ってしまった不動明と飛鳥了はデーモン族の侵略に対抗するために、悪魔と合体しようとするが…
「デビルマン」第1巻より引用
『デビルマン』は、「永井豪」先生による1972年から1973年にかけてのメディアミックス作品で、『魔王ダンテ』を基に悪魔をヒーローとした設定で制作されました。
この作品は漫画版が『週刊少年マガジン』で全53話が連載され、同時期にNETテレビでテレビアニメ版が放送されました。
漫画版とアニメ版はそれぞれ異なる形で同一の基本設定を使用しており、漫画はホラー要素を強くし、物語性を深める方向で進展しましたが、アニメはより広い年齢層向けに一話完結のヒーローものとして制作されました。
2017年3月時点での全世界累計発行部数は5000万部を突破しており、かなり古い作品ですが令和になった現在もその人気は衰えていません。
漫画「デビルマン」の最終回(結末)がひどい!?打ち切りで連載終了と言われる理由
- 残酷描写があまりにも多すぎる!
- 悪魔の存在感が不気味すぎる!
- 性的描写が多すぎる!
- 救いのない物語があまりにも酷い!
- 最終回が救われなさ過ぎる事が酷い!
「デビルマン」が世間一般的にひどいと言われている理由を上記にまとめました。
1つずつ解説します。
理由①:残酷描写があまりにも多すぎる!
デビルマンを語る上で忘れてはいけないのが、あまりにも多すぎるとされる残酷描写です。
この作品では当時では問題になるほどに、この作品の中で描かれていく残酷描写が社会問題になってしまいました。
この作品に登場する残酷描写は、当時では少年漫画の表現では許されない過激な描写だとも言われてしまい、作中における残酷な描写に対してのクレームも多くありました。
当然に市民団体によって叩かれてしまう事にもなり、また漫画排斥運動などに挙げられてしまう程、この作品は当時において攻撃されてしまう事になります。
ではどんな残酷描写だったのかと言えば、それは首が飛んだり、人間が引き裂かれたり、子どもが惨殺されてしまい、果てはヒロインがバラバラにされてしまうなど、凄惨な表現が多くあったのです。
それだけこの作品におけるグロテスク表現は凄まじく、当時の漫画の在り方を変えたとも言われているのです。
残酷過ぎる表現がこの作品の酷さとも言える問題ともなってしまったのです。
理由②:悪魔の存在感が不気味すぎる!
デビルマンを語る上で忘れてはいけないのが悪魔の存在感にあります。
本作では悪魔が登場し、デビルマンが同族である悪魔を倒していく戦闘シーンが見どころとなるのですが、この作品に登場する悪魔が、あまりにもグロテスクな存在感を持っており、作中でも恐ろしくおぞましく描かれてもいました。
特に人を食い殺して背中に浮かび上がらせる悪魔などは、それを見てしまった子どもが倒れてしまったと、そんなクレームまでもが出版社に寄せられてしまうほど、当時の作品の中では恐ろしい描写でもあったのです。
また悪魔ゆえに人間を殺害する時の生々しいまえの恐怖演出なども、悪魔の恐ろしさをより際立たせた選出にもなってしまったのです。
悪魔の姿があまりにも怖く、少年漫画で描かれるには恐ろしいとされたデビルマンの悪魔の姿は、それだけ当時の子どもに恐れられてしまい、大人でも目を覆いたくなるような姿だったとも言われています。
恐怖を追求した筈の悪魔の表現が、予想外の反響を生んでしまったデビルマンの中に登場する悪魔のおぞましさ。
それが酷いとされる理由となってしまったのです。
理由③:性的描写が多すぎる!
さて永井豪先生と言えば、過去の作品にキューティハニーやハレンチ学園などもあり、セクシャルな内容が目立つ事でも問題視されていました。
現に当時のPTAにも目の敵にされてしまい、子どもに見せたくない漫画などと、真っ先にやり玉に挙げられてしまうほど、その印象はセンシティブなモノでした。
そして当然にデビルマンの中でもセクシャルな内容は多くあり、女性の裸や乳房など多く登場している事で問題が多く見受けられてしまいます。
女性の裸を描き、それが子どもに悪影響を与えるとされてしまい、露骨な性的描写があまりにも多すぎるとされる本作では、エログロと呼ばれる程に性的な描写が描かれてもいます。
現代では女性の裸や乳房の露出などは日常的な表現となっていきましたが、当時の少年漫画では、それはあまりにも過激すぎた表現でしかなく、青少年に与えてしまう影響なども考慮すべきと言われる程に、デビルマンの性的表現は凄まじかったのです。
理由④:救いのない物語があまりにも酷い!
このデビルマンの作中では、誰も幸せになる事はなく、あまりにも凄惨で凄まじい最後を迎えてしまう結末が多くありました。
悪魔によって何の落ち度のない子どもや大人に青年や女性などが被害に合い、全てを失ってしまう物語の展開は、救いがないともされています。
せめて最後は救われて欲しいと思うも、悪魔と関わればどんな人間も逃れる事の出来ない破滅が待っているのだと、そんな恐怖を描いてしまった事が、この作品の面白さを分けたとも言えるでしょう。
せめて最後は救われて欲しいと願うも、誰も救済はされる事は無く、破滅の道へと歩んでいく姿は、この作品の中に在る悪魔とはと、作者の中に在る悪魔への恐怖とおぞましさのイメージが込められているとも言われています。
悪魔は恐怖の対象である事と、暴力と破滅の対象となりえる存在なのだと描き記していく表現は、読者を二分する内容ともなったと言えるでしょう。
そして悪魔によって破滅へと歩まされてしまい、救われ得る事の無い人間の無念などもこの作品の面白さになったのですが、それを受け入れる事の出来ない読者の声が、この作品の面白さを二分してしまったとも言えます。
理由⑤:最終回が救われなさ過ぎる事が酷い!
デビルマンを語る上で忘れてはいけないのが、主人公の不動明があまりにも救われなさ過ぎだとする意見が多くあります。
彼は悪魔であるデビルマンが取り憑いた存在であり、作中の中で人間のである牧村美樹に心惹かれていく事になり、人間を悪魔から守る為に戦っていくのですが、彼女は同じ人間によって惨殺されてしまいます。
その惨殺されたシーンはあまりにも強烈過ぎた最後だとも言われるほど、惨いモノでした。
何せ全身をバラバラにされてしまい、生首を晒されている姿など、もはや救いなどはありませんでした。
そんな中でも悪魔との戦いを止める事のないデビルマンは、かつての友である飛鳥了と対決する事になるも、最後は敗北してしまいます。
報われることのない死を迎えてしまい、人類を救う事も出来ず、何もかも失ったデビルマンの遺体を寂しそうに見つめる飛鳥の姿で幕を閉じたデビルマンの物語。
そのあまりにも救われない内容が酷いとする意見が多くあり、今も酷いとする意見の象徴ともなっています。
漫画「デビルマン」がひどいと言われている理由まとめ
- 残酷描写があまりにも多すぎる!
- 悪魔の存在感が不気味すぎる!
- 性的描写が多すぎる!
- 救いのない物語があまりにも酷い!
- 最終回が救われなさ過ぎる事が酷い!