📝 4/23 記事リライト
『BORUTO -TWO BLUE VORTEX-』第21話は、“感情”が、“決意”に変わる瞬間を確かに描き切った、圧巻の一話でした。
サラダがボルトへの想いを「好き」と言葉にした時、私たち読者が幾度となく感じていた“あの気持ち”に、ようやく明確な答えが与えられました。けれど彼女は、ただ恋に溺れる少女ではありませんでした。
その想いに自ら蓋をし、迷わず目標へと進もうとする姿勢は、恋よりも強い“覚悟”の証。万華鏡写輪眼「大日孁(おおひるめ)」の開眼は、まさに彼女がその決意を受け入れ、前に進む力を手にした証明でした。
一方で、父・サスケもまた、全能の影響を受けつつも、娘の言葉を信じ、ボルトを守るという“意志ある決断”を選びました。
そして極めつけは、木ノ葉丸さえ苦戦した祭を、たった一太刀で斬り捨てるボルトの姿。静かに、迷いなく放たれたその一閃は、彼の今の実力と精神的成長をこれ以上なく象徴するものでした。
この21話は、キャラたちの“内面の叫び”がページから溢れ出すような、言葉にならない衝撃と美しさに満ちた回。
この記事ではその感情の軌跡を、読者の皆さんと共に辿っていきたいと思います。
サラダの恋心が明かされた瞬間――抑えてきた“想い”とその理由
サラダが語った「好き」の真意に、読者は涙した
ずっと心に秘めてきた想い。それが「好き」という一言で解き放たれた瞬間、サラダは恋を語っただけでなく、自分自身をさらけ出したのだと思います。ただの好意ではない。ずっと支えられてきたからこそ、ボルトを守りたい。それが彼女なりの愛であり、信頼の証でした。読者が心震わせたのも当然です。
幼い頃から抱えていた想いに“蓋をしてきた理由”とは
サラダの想いは“ただの少女の恋”なんかじゃない。彼女は幼い頃から、自分の目標のためにその感情に蓋をしてきた。寄り道をしたくなかった。恋なんて、揺らぎになると信じていた。でも本当はずっと、ボルトが大切だった。それを封じた強さも、今、認めてあげたい気持ちになりました。
恋ではなく“目標”を優先した少女の意志の強さ
火影になるという夢。その高すぎる理想を本気で目指しているからこそ、サラダは恋に立ち止まるわけにはいかなかった。だからこそ、その恋を受け入れた今のサラダには、覚悟が宿っているように見える。誰かに流されるんじゃない、自分で信じ、選び、想って立つ彼女の姿は、まさに“ヒロイン”ではなく“主人公”そのものでした。
恋を恐れず、強さに変える――サラダの覚醒と“万華鏡・大日孁”の力
万華鏡写輪眼「大日孁(おおひるめ)」がついに名前公開
待ち望まれていたサラダの万華鏡写輪眼の能力に、ついに名前が与えられました。その名は“大日孁(おおひるめ)”。日本神話における太陽神の名を背負ったその瞳は、まさに彼女の意思と照らし合わせるような荘厳さを持っています。うちはの新世代にふさわしい力の継承が、ここに始まりました。
重力を操る瞳――写輪眼史上でも屈指の当たり能力か
大日孁は重力を操る万華鏡。これまでの写輪眼の中でも“戦術・防御・制圧”すべてに応用可能な能力として、過去に類を見ない万能性を持つと言っても過言ではありません。攻撃を逸らすも良し、敵の動きを封じるも良し。能力の全貌はまだ不明ながら、すでに“当たり能力”の呼び声が高いのも納得です。
恋も覚悟も力に変えた今、サラダはもう“ただの少女”じゃない
自分の中にあった恋心を否定せず、受け入れたうえで手にしたこの力。サラダは“弱さを知ったからこそ強くなれる”というテーマを体現した存在へと進化しました。かつては理想を優先していた彼女が、今は心も力も手にした状態で目標に向かう――それが、今の万華鏡写輪眼に込められた強さなのです。
サスケが選んだ“信じる道”――全能を超える違和感と父の決断
サスケがエイダの“全能”に気づいた伏線に震える
エイダの「全能」により世界の認識が歪められている中、サスケはその中で“違和感”を抱いていました。完全に記憶を書き換えられていたはずなのに、なぜかサラダの言葉だけは心に刺さった。その描写は、全能の力を“写輪眼”が感知・抗っている可能性を示していて、鳥肌モノの伏線回収になりそうです。
娘を信じ、ボルトを選ぶ――父としての決断が熱い
サスケがボルトと共に行動する選択をしたのは、記憶でも証拠でもない、“サラダの涙”という一点でした。忍として、父として、信じる理由はそれで十分だった。ボルトの潔白を信じ、娘の信念を受け止めて動いたサスケの姿に、読者は改めて“父の背中”の重みを感じさせられたはずです。
「写輪眼が真実を見抜く」という可能性が導く未来
サラダとサスケ、親子揃って“写輪眼を持つ者”が、世界の嘘に最初に気づいた存在であることは象徴的です。真実を見抜く瞳。それはもしかすると、写輪眼の新たな役割として物語に組み込まれているのかもしれません。写輪眼が“記憶を書き換える全能”に抗えるとしたら、それは今後の希望の象徴にもなり得ます。
木ノ葉丸を圧倒するボルトの強さ――ついに師弟の力関係が逆転
木ノ葉丸を苦しめた祭を“秒殺”したボルトの実力
木ノ葉丸が苦戦を強いられていた祭を、ボルトは一瞬で切り捨てました。その一撃は、もはや少年のそれではなく、“実力者”のそれ。構えに迷いはなく、敵を前にしても心が揺るがない――静けさすら宿したその攻撃に、かつて教えられていた側が、今や師を遥かに超えたのだと実感させられました。
無音で決めた一閃――剣による祭の瞬殺に込められた覚悟
ボルトが使ったのは螺旋丸ではなく、“剣”による一閃。技を叫ぶこともなく、感情を吐露することもなく、ただ静かに祭を仕留めた姿には、彼の成長だけでなく、これまで積み重ねてきた覚悟の重みが表れていました。戦場での“言葉なき説得力”――それこそが、今のボルトの強さなのです。
師を超えたボルトが、今度は“導く者”になった
かつて木ノ葉丸に螺旋丸を教えられた少年が、今はその師より強くなった――そんな師弟関係の逆転は、ただのバトル描写ではなく、成長の象徴です。そしてこれからボルトは、かつて自分が“教わったように”、誰かを導く側へと歩んでいくのでしょう。その始まりが、この祭戦だったのかもしれません。
サラダはボルトの隣に立てるか――“恋よりも強い覚悟”が導く未来
恋心を超えて手にした“力”と“覚悟”の重み
サラダは「好き」という感情に立ち止まることなく、それを認めたうえで前に進みました。恋心を否定しなかったからこそ、手に入れた万華鏡写輪眼。その瞳には、自分の弱さも、想いも、すべてを受け入れて強さに変えた少女の覚悟が宿っています。もはや彼女は、ただの仲間ではありません。
サラダとボルト、再び並び立つその日は近い
これまでの物語では、ボルトの背を追うサラダの姿が多く描かれてきました。しかし今、力だけでなく精神的にも、彼女はボルトの“隣に立てる”存在へと変わろうとしています。再会の時、肩を並べて戦う二人の姿が描かれるその日が、そう遠くないと感じられる回でもありました。
次世代のうちはとして、忍界の中心へ――
サスケとサクラの娘として、そしてうちはの血を継ぐ者として、サラダは新たな時代を牽引する存在になるでしょう。恋も、覚悟も、そして力もすべて背負いながら、仲間を導く側へ――。ボルトの隣で、火影という夢を語れる未来。それが今、リアルに見えてきたように思えるのです。
まとめ
恋なんてしてる場合じゃない――そう思っていたサラダが、自分の想いを受け入れ、力に変えた。
父サスケは、世界の常識を疑い、娘の言葉を信じて動いた。
そしてボルトは、誰よりも静かに、誰よりも強く戦場を駆け抜けた。
『BORUTO -TWO BLUE VORTEX-』第21話は、ただの戦いじゃない。
それぞれが「何を信じるか」を選び取る物語だった。
今、サラダは恋をして、それでも前を向いている。
だからこそ、ボルトの隣に立てる。
彼女の万華鏡、その名は「大日孁」
何度でも読み返していきましょう!!